【書評】「地域でいちばんピカピカなホテル」
こんにちは!
最近何かと本を読みたくなるときがあるのですが、
ある方曰く、
「本を読んだだけでは意味がない。内容を理解し要約して発信をすることで初めて知識として吸収される。」
とのことです。
そんなこんなで、今日は初めての書評に行ってみたいと思います。
「地域でいちばんピカピカなホテル」
この本はある日図書館で見かけたのですが、
「”人も施設も輝き出す”すごい仕組み」
のキャッチフレーズに惹かれてそのまま借りてきました。
というのも、最近学校で教員と雑談していたときに、
「費用の無駄遣い」から「業務の忙しさ」の話に移り、
最終的には学校や機構の「組織体制の在り方」までのディスカッションに発展したんですよ。
そのときに思ったのが、
組織のトップはどうあるべきなのか というのは意外に大切で、
トップが変わるだけでどう組織が変わるのか、とか想像するとワクワクしました。
まぁそういう経緯があってこの本に惹かれたっていう話です。笑
夏休みなのにお客様が8人
この本の始まりはこれです。
衝撃的じゃないですか?
そんな経営不振なホテルがあったのかと。
東京や大阪といった都市部ではなく熊本の中心部なのですが、
それでも一番繁忙期であろう夏季休業時に8人のみ。
しかも183室もありながら、8人のみです。
「え?」素直に声が出てしまいました。
しかしもっと驚いたのは、
株式会社川六が経営権を取得した一年後には、黒字化したということです。
ホテル川六エルステージ&エクストール
この本は、
経営不振に陥りどん底の状態にあった「エルステージ」や「エクストール」というホテルを川六グループがいかに経営改革を起こし、
業界トップレベルのホテルにしてきたかというお話が書かれています。
現在では、
- 香川県高松市 「ホテル川六エルステージ高松」
- 熊本県熊本市 「エクストールイン熊本銀座通」
- 「エクストールイン熊本水前寺」
- 愛媛県西条市 「エクストールイン西条駅前」
- 山口県小野田市「エクストールイン山陽小野田厚狭駅前」
の5つのホテルを現在経営しています。
しかし、山口県にあるホテル以外は経営難から立ち直ったという背景のあるホテルです。
本書では、
旅館からホテルへ変革させる大きな賭けに出た、エルステージ高松のお話
や
夏休みの宿泊客が8人だけだった熊本銀座通を復活させた話
に続き、
改革案や実践事項を紹介し、
写真でビフォーアフターが確認出来るようになっています。
実際に読んでみるとわかりますが、
ひと目で分かるほどの凄く大きな変化で圧倒されます。
ちなみにこのホテルの名前ですが、
私はこの本を読むまで知りませんでした。
もっと旅行して勉強します ^^;
組織体制の在り方
川六がホテルのリニューアルを開始する数日前に、
そのホテルのスタッフから言われたのが
「ホッチキスを買ってもいいですか」
だそうです。
ホテルであるのにも関わらずホッチキスがない、
そして、以前にも購入を希望したがお金が掛かるからだめと断られたという。
ここから思うのは、
スタッフが声を上げても聞き受けられない憤りです。
現場を一番知っているスタッフが現場で必要であると声を出しても、
いつも拒否されれば誰だって嫌気が差しますよね。
組織の在り方として、トップとメンバーの距離が近いことはとても重要です。
実体験での話ですが、
私は以前、学生組織に所属していました。
組織のトップである高学年の学生が、活動の方針や仕事の分担を下級生に指示するわけですが、各々指示が明確に掴めておらず、なかなか組織が稼働しない状態が続いた時期がありました。
そこでどうしたのかというと、
リーダーに位置していた学生が下のメンバーに歩み寄り、プライベートでも仲を深めて、一緒に仕事を始めるようにしたのです。
これにより組織がある程度動き出して、なんとか活動目標であったイベントの運営も成功に終わりました。
もちろん横の繋がりも大事ですが、縦の繋がりの大切さはこのときからとても実感しています。
環境整備
本書の中で好きだった章が「環境整備」に関するところです。
環境整備というのは、文字通り「環境」を「整える」という意味で、
整理整頓と似ています。
強いて言うならば、環境整備は仕事のための環境を作るという意になります。
私もこんまり先生の片付けの本を読んでから、片付けに結構ハマっていまして、
身の回りを常に整頓するようにしています。
どんなメリットがあるかというと、
とにかく気持ちがいいのです。
これに尽きます。
家でも職場でもキレイなところに行くと気持ちが落ち着きますよね。
例えば、家の机にある本や筆箱、スタンドライトなどが綺麗に並んでいるとときめきませんか?私はときめきます。
そして、本書で挙げられているもう一つのメリットというのが、
判断力の向上です。
日常的にモノを整理整頓で判断していくと、そのモノが必要なのか必要でないのか、どこに置くべきかといったことを考えるようになります。
この考え方を仕事に適用すると、この仕事は今すぐするべきなのか後でも大丈夫なのか、という判断が出来るようになります。
環境整備、いい響きですよね。
ここでは紹介出来ませんが、
本当は本書内ではもっと多くのメリットが書かれています。
是非読んでもらいたいです。
まとめ
さいごに、個人的にこの本から学んだことを簡単にまとめます。
- 改革というのは、発見と分析と実行である。
- 環境整備は、ときめきと判断力を与える。
- 良い組織は、トップとメンバーの距離が近いことである。
- お客様の幸せは、従業員の幸せから生まれる。
この本の良さを全部伝えきれないのが悔しいです!
ですので、是非読んでもらいです。
著者の宝田圭一さん、
大変素晴らしい本を書いて頂き、ありがとうございました\(^o^)/
おわり!